マレーシア( Malaysia)は、東南アジアのほぼ中心に位置していて、マレー半島南部の半島地区とボルネオ島北部の東マレーシア地区からなる連邦立憲君主制国家です。イギリス連邦加盟国のひとつになっています。
赤道近く、東南アジアに位置していて数々の島とマレー半島南部とボルネオ島の北部からなる国で、面積は約33万平方キロメートルあり、日本の9割ほどの広さがあります。また国土の約6割が森林面積で占められています。そしてタイ、インドネシア、ブルネイとは、陸上で国境が接していて、シンガポールとフィリピンとは、海を隔てて国境が接しています。
首都はクアラルンプールです。行政区分は、13の州と3つの連邦直轄領があります。(マレー半島にある11州、クアラルンプール、プトラジャヤ、ラブアン、ボルネオ島に2州)民族は主にマレー系が6割近く、次いで中国系、インド系の人々がいます。さらには、ボルネオ島に多くいます先住民族を含めて多数の民族で構成される多民族国家です。
マレー系
現在、マレーシア最大の民族であるマレー人が人口の 50% 以上を占めています。 マレーシアでは、「マレー人」という用語は、イスラム教とマレーの伝統を実践し、マレー語を話し、祖先がマレー人である人を指します。 彼らのヒンズー教と上座部仏教からイスラム教への改宗は 1400 年代に始まり、これは主にマラッカ王室の決定の影響を受けました。 マレー人は穏やかなマナーと豊かな芸術遺産で知られています。
中国系
2 番目に多い民族グループであるマレーシアの華人系は人口の約 25% を占めます。 中国系の人はそのほとんどが 19 世紀に移民した中国人の子孫であり、勤勉さと鋭いビジネスセンスで知られています。 中国語の異なる方言を話す 3 つのサブグループは、主にペナン島北部に住む福建人です。 主に首都クアラルンプールに住む広東人。 マンダリンを話すグループは主に南部ジョホール州に住んでいます。
インド系
主要な 3 つの民族グループの中で最も小さいマレーシアのインド系の人々は、人口の約 10% を占めます。 そのほとんどは、イギリスの植民地支配中にこの国にやって来たタミル語を話す南インド移民の子孫です。 彼らはインドのカースト制度から抜け出す可能性に惹かれ、より良い生活を築くためにマレーシアにやって来ました。 主にヒンズー教徒が多い彼らは、華麗な寺院、スパイシーな料理、絶妙なサリーなどの多彩な文化をもたらしました。
国花はハイビスカス
マレーシアの公用語はマレー語ですが、多民族が故に英語がよく通じますが、中国語等やタミル語等が話されています。多民族が持つそれぞれの多様な文化や生活様式、そして歴史と近代的な部分が融合し、活気にあふれています!また、多種多様な動植物と大自然があり、さらに現在マレーシアには2つの世界遺産と2つの世界文化遺産があります。
年月 |
略史 |
15世紀初め |
マラッカ王国成立 |
16世紀~17世紀 |
ポルトガル,オランダ東インド会社によるマラッカ支配 |
1824年 |
英蘭協約によりマレー半島及びボルネオ島西北部が英国の勢力範囲下となる。イギリスによる植民地支配。 |
1942年~1945年 |
日本軍による占領 |
1948年 |
英領マラヤ連邦形成 |
1957年 |
マラヤ連邦独立 |
1963年 |
マレーシア成立(シンガポール,サバ,サラワクを加える) |
1965年 |
シンガポールが分離,独立。 |
*在留邦人:3万973人(2020年10月1日現在)●出所:外務省「海外在留邦人数調査統計(令和3年(2021)版)
- 政体:立憲君主制(議会制民主主義)
- 元首:国王(9州にスルタンがおり5年毎の輪番制で元首を務める)
- 議会:二院制
- 上院:70議席,任期3年。44名は国王任命,26名は州議会指名。
- 下院:222議席,任期5年。直接選挙(小選挙区制)
1.州と主な都市
- ジョホール州 :ジョホールバル
- ヌグリ・スンビラン州 :スレンバン
- マラッカ州 :マラッカ
- パハン州 :クアンタン
- スランゴール州 :スバン・ジャヤ、クラン、プタリン・ジャヤ
- トレンガヌ州 :クアラ・トレンガヌ
- クランタン州 :コタ・バル
- ペラ州 :イポー
- ペナン州 :ジョージタウン、バターワース
- ケダ州 :アロースター
- プルリス州 :カンガー
- サラワク州 :クチン、ミリ
- サバ州 :コタキナバル、サンダカン
2.連邦直轄領
- クアラルンプール
- プトラジャヤ
- ラブアン
通貨について
- 通貨単位はマレーシア・リンギット(RM)
- 補助単位はマレーシア・セン(¢)
1リンギットは100セン RM1=約27.49円(2022年3月)。
- 紙幣は100、50、20、10、5、1(RM)
- 硬貨は50、20、10、5(¢)
両替について
マレーシアは、日本とは違い、街の中心部、いわゆるにぎやかな繁華街やショッピングモール内には両替商がすぐにあります。両替商が多いというのは、マレーシアは海外からの出稼ぎ労働者が多くいたり、観光客も多いからだと思います。それと、もちろん銀行、ホテル、空港にもありますが、街中やショッピングモール内の両替商のレートよりは悪いです。
ワンポイントアドバイス
日本を出発前に両替をするよりもマレーシアに到着後に両替した方がいいです。但し、まったくリンギットの持ち合わせがない場合は、空港に到着後、最低限の金額の両替をし、あとは街中での両替をお勧めします。(空港の両替商のレートはあまりよくないため)。街中やショッピングモール内にある両替商では、店先に現在のレート表示がされていますが、両替の際には、念のためお店の人にレートを確認することをお勧めします。たまに、レート表示を最新のものにしていなかったりしてる場合もあったりするからです。また、少し多めの金額を両替する場合も、お店の人にレートを確認してみることをお勧めします。表示レートより若干いいレートを提示してくれる場合があります。街中等で、両隣もしくはすぐ近くに両替商があると、互いにいいレートを提示し合い、両替をする身としては、少しお得感が味わえます。
フリーWifi
空港到着時
マレーシアの空港でしたら、Free Wifiスポットがありますので、到着後にご自身のスマホでFree Wifiを検索しますと、いくつか見つけられます。登録しづらい場合でしたら、空港内のレストランやカフェ等に入りますと、そのお店のFree Wifiがあります。もちろんお店に入る前でしたら、お店の方に確認されてからがベストです。
マレーシア入国後
町中のカフェやレストラン等々では、Free Wifiのお店が沢山ありますのでとても便利です。ただ、その店によりパスワードが設定されている場合が多いですので、パスワード等はお店の方に確認してください。メニューの最後や壁に貼られていたり、レジ脇に記載されている場合などもあります。
スマートフォン
マレーシアの携帯電話機は、SIMフリーになっています。日本でも最近はSIMフリーの携帯電話機を購入することは容易になってきていると思います。マレーシアで売られているスマホは、安価なものからiPhoneのような高価なスマホまであります。安価なスマホでは、レートにより変わると思いますが、日本円で1万円を切っているスマホもあります。最近では、アンドロイドOSで、安価なスマホでも日本語設定できるスマホがありますので、旅行で来た際に、海外旅行用として、安価なスマホを購入して使っていらっしゃる方もいたりします。(もちろん安価な機種に限らず購入前には日本語設定が出来るかをお店の人に確認された方がいいです)
SIMカード
マレーシアにご出発前に、日本で事前にネットで購入できる(マレーシア使用)SIMカードを利用するか、海外使用のポケットWifiを準備してからマレーシアに入国される方もいると思いますが、マレーシアでは、空港や町中・ショッピングモール内にある携帯ショップ等でご購入できます。基本的にプリペイド方式ですので、使うであろう金額をチャージしますが、空港で販売されているものでは、旅行者用やネット主体で使うような料金が抑えられているタイプのものも多くあります。マレーシアに到着されてからでもSIMカードはご購入できますし、安いです。
国際電話
マレーシアから日本への国際電話のかけ方
00 + 国番号(日本は81)+ 0をとった市外局番 + 電話番号 (固定や携帯電話の最初の0は省きます)
電気について
日本とは電圧が違うので電化製品をご利用する際は、海外使用できるものをご持参してください。(最近では、基本的に海外使用できるものが多く販売されていますが、念のため電圧等は商品ごとにご確認ください。)日本で販売されている携帯電話、カメラ、パソコン等のほとんどは240Vまで対応可能なので、変圧器なしでご利用できます。マレーシアの電圧は220V~240Vであるのに対し日本は100Vです。
海外旅行をよくされる方で、色々なタイプのプラグが付いている海外旅行用の電源プラグをお持ちの方も多いと思いますが、特にお金をかけずにBF型の変換プラグをご用意して頂ければ問題ないです。日本で買い忘れたとしましても、むしろマレーシアで購入した方が安かったりします。到着した空港でも購入できますが、町中にありますDIYショップ等々で手に入ります。ただし、到着してすぐに使いたい場合があることを想定しますと、1個はご用意しておくことをお勧めします。
日本国内用の電化製品を持ってきてしまった場合、変圧器を購入して使うことは可能ですが、長期滞在なら変圧器が必要でしょうけど、わざわざマレーシアで購入するのはあまりお勧めは出来ません。たまに耳にするのは、変圧器の影響で故障してしまったという事例を耳にしたりします。ご自身の判断でご使用ください。
マレーシアの年間平均気温は約27℃です。南国なので暑いイメージがあると思いますが、日本の真夏とは違い、35℃を超える日は少なく、日本の酷暑日の40℃なんていうこともありません。また、朝晩は25℃前後となり、比較的過ごしやすいです。雨季と乾季がありますが、マレー半島の西側と東側には違いがあります。ボルネオ島はマレー半島東側とほぼ同じ時期です。雨季と言っても日本の梅雨のように一日中雨が降り続けることはあまりないですが、スコールが降る場合が多く、スコールの場合は、早くて30分くらい、長くても1時間半もすれば雨がやんで、晴れてきたりします。
1.食事が楽しめる
マレーシアでの楽しみと言いますと、海であったり、自然を満喫したり、お買い物と色々ありますが、中でも多民族国家な故に、マレー料理、中華料理、インド料理と楽しめます。もちろん、B級グルメからイタリアンやフレンチなどの西洋料理もあり、多種多様な食事を楽しめるのも魅力です。特にクアラルンプール、ペナン、ジョホールの都市情報ページでもご案内していますので、ご参考にしてみてください。
2.フルーツが楽しめる
マレーシアでは、沢山のトロピカルフルーツが楽しめます。すぐ召し上がるときはISETANなど高級スーパーではなく屋台や地元スーパーの物が新鮮で安いです!日本でも見かけると思いますが、当然日本で買おうとしますと高価なフルーツになってしまいます。ですが、マレーシアでは新鮮且つ安くておいしいので、是非色糸なトロピカルフルーツを味わってみてください。
写真は日本でも普通に食べれますパイナップルですが、マレーシアでは何種類かのパイナップルが売られています。その中でもジョホールパイナップルと、サラワクパイナップルというのがあります。ジョホールパイナップルは、比較的縦長という感じで、サラワクパイナップルは、ずんぐりしているような形をしています。味ですが、食べ比べてよおく味わうと、サラワクパイナップルの方が若干味が濃いという印象を受けます。スーパーなどで探して買ってみて試してみてください。
ドリアンとマンゴスチン
ドリアンは聞いたことがあると思いますが、「果物の王様」と言われています。マレーシア人はほとんどの人が好きですが、もちろん苦手な人もいます。また、外国人では、通常苦手な人が多いですが、大好きになってしまった人もいたりします。ドリアンはには種類があります。匂いが強いものからさほどにおいがきつくない物まであります。ですが、全般的に匂いはきついというのが常識です。味に関しては、人それぞれ言い方は違いますが、クリーミーであるとか甘いとか、癖になってしまうとか様々です。勇気をもってちょっと鼻をつまみ熟したドリアンの甘みを味わってみてはいかがでしょうか?
一方、王様と言われるフルーツがあると思えば、「果物の女王」と言われているマンゴスチンもあります。ドリアンと同じ時期に旬を迎える果物です。両手でマンゴスチンを持って、それぞれ逆にひねると真ん中で割れて、中身が出てくる感じです。白い部分を食べますが種が付いているので種以外を食べます。甘味と少し酸味があるものもあります。おいしいです。
マンゴスティンやドリアンをお土産にされる場合は、空港に検疫を済ませたものがありますのでそれを購入されることをお勧めします。ドリアンも匂いがしないように冷凍にしてラッピングされています。
3.蘭の宝庫
マレーシアには約5000種の蘭があるといわれています。街中で大きな木の幹の間に、マレー人の民家の軒先に、空港にとあちこちで蘭を目にされるでしょう。オーキッドファーム、植物園で栽培されているほか、キャメロンハイランドやキナバル山などでは自生しているものが見られます。
①高級レストランでのハイティー(アフタヌーンティ)
イギリス統治時代の午後のお茶の文化が残っていますので、各ホテル毎に特色のあるハイティーをお楽しみください!日本より安く、もっとリッチな気分でお楽しみいただけますのでお勧めです!
②飲茶(ヤムチャまたはディムサムといいます)
③各種エステ
高級ホテルから街中でもいろいろなエステをお楽しみいただけます。30分位のコースから5時間コースまでと更にメニューも様々です。各都市のホテルにある高級ホテルのエステもいいですが、ランカウイ島などのリゾート地でのエステも雰囲気も格別です。日本ではふらりとは行けないですが、是非マレーシアでのワンランク上の楽しみとして、高級ホテルでのエステを試されるのをオススメします。
ピューター製品
ピューターとは、スズ(85〜99%)、アンチモン(約5〜10%)、銅(2%)、ビスマス、もしくは場合によっては銀からなる金属の合金です。もともとスズは柔らかい金属なので、それに他の成分を混ぜて合金にしています。マレーシアのスズの産地としては、スランゴール州が有名で、他ではケダ州、ネグリ・センビラン州などにも鉱山が点在しています。
ピューターの工芸品を製造販売しているロイヤルスランゴール社は一番古くからの歴史があり、現在では世界最大のピューターメーカーとして年間約100万個近い製品を生産しています。そしてクアラルンプール郊外にあるビジターセンターは観光スポットとしても人気があり、スズがどのように発掘されていたかやどのように使用されてきたのかなどなどを知ることが出来るミュージアムや工場を見学することが出来ます。一生ものと言われているピューター製品ですが、少し効果ではありますが、自分へのお土産としてや、大切な方へのプレゼント、または退職祝いや結婚祝いのプレゼントとして最適です。
ロイヤル スランゴール Webページ
ボーティー
キャメロンハイランドで栽培されている紅茶です。軽くて品質もいいのでお土産にピッタリです。フレーバーティーもたくさんの種類があります。
トアラン蜂蜜
トアランの木というのは、マレーシアの熱帯雨林、特に低地の熱帯雨林に生育し、その根は地中にではなく、地面を這うように広く根を張っています。地面の奥深くへは行かずに地面に広く根を張っています。その木を棲み処にしているオオミツバチのはちみつがトラン蜂蜜です。オオミツバチは、普通のハチよりも倍くらいの大きさがあり、熱帯のジャングルに自生している沢山の種類の花の蜜を集めながら作り出される蜂蜜は、雨季や乾季により若干味は変わりますが、酸味がありますが後味は軽く、酪酸の栄養素、特に酵素やビタミン、ミネラル、アミノ酸等などが含まれていて、抗酸化にも優れています。大自然の中で作り出される蜂蜜を是非味わってみてはいかがでしょうか。