マレー半島西海岸にあるマレーシア第二の都市ペナンは、ペナン島と対岸のマレー半島の2つの部分で成り立っています。ペナン島に82万人、ペナン州半島部に97万人、ペナン州としては179万人の人口を有する都市です。人口は年率約1%以上で増加しています。
島と半島側は、ペナン第一大橋と第二大橋の2本で繋がれています。島内には、鉄道はないですが、半島側にはKTMバターワース駅があり、南はクアラルンプール方面から、北はタイとの国境近くパダンブサールまで続いております。
ペナン島は「東洋の真珠」とも呼ばれ、東南アジアを代表するビーチリゾートとして知られており、また、歴史旧跡も多く、食事も美味しいので、マレーシア国内人気NO.1の観光地となっています。年間約170万人の観光客(うち約35%が外国人)が訪れ、毎年その数は増加しています。日本からも、年間3~4万人の観光客が訪れており、ロングステイ者、母子留学の地としても大変人気のある都市です。
また、ペナン島のジョージタウンは、2008年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。地名の由来は、18世紀後半、当時の英国人総督のフランシス・ライトが名付けたことによります。古くから東西の文化、様々な民族を受け入れてきたこの町は、異国情緒と活気に溢れ、訪れる人々を魅了します。
一方、ペナンはシリコンアイランドと呼ばれるほど、電子、半導体、パソコン関連の世界的企業が多く進出している工業都市でもあります。空港のすぐ近くに工業団地があり、半島側にも工業団地があります。 リゾートと世界遺産と工業都市という3つの顔を持つペナンは、今後も益々、世界中の多くの人々を引き付ける都市に発展していくことが期待されます。
空港
ペナン国際空港 Penang International Airport
ペナン国際空港から国内線では、クアラルンプール、ランカウイ、ジョホール、コタキナバル等々へ、国際線では、メダン、シンガポール、バンコク、ジャカルタ、香港、台北等々へのフライトがあります。日本からの直行便はないため、クアラルンプール、シンガポール、バンコク等を経由する便を利用することになります。
(注:コロナ過前)
鉄道
バターワース駅 (KTM) Butterworth Station
ペナン島内には鉄道はないですが、半島側のバターワースには駅があり、南はクアラルンプール等へ、北はタイとの国境近くパダンブサールまで繋がっております。写真のETSと言う特急電車があり、クアラルンプールとは約4時間10分~で運行しています。
※BUTTERWORTH(バターワース)からペナン島へはフェリーまたはバスに乗って移動します。
詳細は こちら(KTMのWEBページ)
バス
ペナン島内と半島側の公共交通は、バスが中心で、「Rapid Penang(ラピッドペナン)」が島内はコムタとフェリー乗り場から、島内各地へ移動できます。また、クアラルンプール、イポー、マラッカ、ジョホール、トレンガヌ等々の各地への長距離バスも運行しています。長距離バスは、ジョージタウンのコムタの辺り、またはスンガイニボン(Sungai Nibong)の長距離バスターミナル、またはクィーンズベイモール前のアエロライン乗り場などからご利用することになります。
スンガイ ニボンバスターミナル
アエロラインAeroline乗り場
バン
ペナンからタイの南部の都市ハジャイ(Hat Yai)等へ、写真のようなバン(VAN)にて、陸路で国境越えしてタイへ入国できる送迎サービスもあります。
タクシー
ペナン島内の移動でタクシーと言えばGrabタクシーが安くてお得になっています。以前は写真の赤い車のタクシーで移動したりしていましたが、料金は交渉制で、日本のように流しのタクシーはほとんどいなく、旅行者にとっては迅速に移動するというのが少し不憫なことがありました。Grabタクシーなら、今いる地点でアプリを使用してすぐに近くにいる車を呼べます。旅行者に限らず、在住者の方々でも車を所有していない方々は、Grabタクシーを有効に活用されています。
Grabについてはこちら
上の写真はペナン日本人会
日本と縁の深いペナン社会。工業化も進んだペナン州には、電気と半導体関連を中心に150社余りの日系企業が進出しています。ペナン在住の日本人は、駐在員と長期滞在者を合わせて既に約4,000人となっています。約40有余年の歴史ある日本人会、日本人学校(小中学校)、総領事館もあり、日本人が暮らすための基盤も整っています。
また、日本と言えばアニメということで、10代、20代の若い人たちで、アニメ好きな人が多くいて、毎年「ペナン アニメ祭り」が開催されています。本格的なコスプレに身を包み、ペナンに限らずマレーシアの各地から大勢の人たちが参加しに来ています。
カラフルな多民族社会。中華系4割半、マレー系4割強、インド系1割と各種民族、文化、言語が混在する社会です。ペナンはマレーシアの中でも特に中華系の人々が多いのが特徴になっていますが、もちろん英語も良く通じます。
2023年チャイニーズニューイヤー
ライトアップ情報
2023年1月17日~2023年2月18日まで
おすすめ毎年、旧正月前から約1か月間続く、極楽寺のライトアップ
マレーシアは、1787年~1957年の約170年間英国の植民地支配を受けていましたが、ペナンはその要地(特に東インド会社の拠点)として栄えました。更に、19世紀から華僑(特に福建省の人達)がペナンへ移住しその当時の名所旧跡も多数残っています。又、インド人も19世紀からゴム農園等の労働者としてペナンに連れて来られ、インド人のコミュニティも形成されました。今もリトルインディアとしてインド人街があります。
英国殖民地時代の遺産が数多くあり、これらの遺産がユネスコに認められ、2008年7月にペナン島・ジョージタウンは、世界文化遺産に登録されました。
気候は一年中常夏で、朝の最低気温が23~25度、日中の最高気温32~34度程度。日本の夏の様な蒸し暑さはありませんし、朝晩は、気温が下がりますので、寝苦しくなる熱帯夜もありません。9月後半から12月中旬までが雨季と呼ばれ雨(スコール)の多い時期で、涼しくなります。(日本の雨季の様に一日降り続く事はありません)
イオンが入っております大型ショッピングモールのクィーンズベイモール、有名なガーニープラザ、ガーニーパラゴン等のショッピングモールがあります。他にも、大型スーパーなども数多くあります。
日本だと昔風な市場(マーケット)もあちこちの地域にあります。
それ以外に、夜になるとペナン島内では、曜日ごとに決まった場所で、ナイトマーケットが開催されています。
そして最近は、日本食の人気が高まっていますので、古くからある明治屋と言う食材店以外にも、日本食材を扱うお店が増えて来ていて、ローカルの人達も和食材を求めに、多くの人たちが買い出しに訪れています。
ペナンは多民族が暮らし、また古くから西洋文化の影響も多数受けておりますので、東西、アジアと様々なグルメを楽しめる都市として人気があります。例えば朝は飲茶を食べて、お昼はフードコートでと言われる屋台料理を楽しみ、夜は中華レストラン、またはインド料理や西洋料理を楽しむといったことも出来ます。また、新鮮な魚介類、豊富なフルーツなども楽しめて、食文化に誘惑されること間違いなしです。
更新予定
番外 国境越え
日本に住んでいて、海外旅行へというとほとんどが空路、飛行機にて外国へ行くことになるのは当たり前な話で、一部、船、クルーズ船を利用しても外国へ行けると思います。
ご存知のように、マレーシアは南はシンガポール、北はタイと国境を接していますので、空路ではなく陸路、もしくは船で国境を超える箇所があります。そんな中、ペナンからですと、ジョージタウンからタイのハジャイ(Hat yai)までVanを利用していくことが出来ますので、当然陸路での国境越えになります。
上述の通り、日本に住んでいると陸路での国境越えを体験することは難しいですが、ペナン旅行の際に、もしお時間があるようでしたら、陸路でのタイへの入国をお勧めします。きっと貴重な思い出になると思います。